日本オリンピック委員会(JOC)が選ぶ2021年度「JOCスポーツ賞」の表彰式が16日、東京国際フォーラムで行われた。

スピードスケート女子で北京オリンピック(五輪)1000メートルの金メダルを含むメダル4個を獲得した高木美帆(28=日体大職)が最優秀賞を受賞した。

JOCが五輪の機運醸成を目的に開いた「オリンピックコンサート2022」の中で行われ、特別だったという北京五輪の経験を共有。「チャレンジし続けようと思えたのも、後押ししてくださる皆さんの応援のおかげ。今回は1年間に夏冬の五輪が両方あって、見てくださる皆さんも、サポートしてくださる皆さんも大変だなと思っていた。でも(映像を見て演奏を聴いて)振り返って、走り抜けて良かったなと思いました」と感謝した。

公演の前には、日本スケート連盟のナショナルチーム(NT)を離脱し、新チームを結成すると発表。オランダ出身のヨハン・デビット前NTヘッドコーチと二人三脚で現役生活を続行すると報告した。

「新しい挑戦、1歩を踏み出そうと決めていて。本日から歩み出そうとしているところなので、越えていきながら自分と向き合っていきたい。スケート人生の歩みを止めず、志向し続けたい」

その日が五輪コンサートと重なった。出演したmilet(ミレイ)の歌詞に共感し「私は跳ぶ競技ではないけれど、ミレイさんの歌を聴いていて、高いところへいきたいなと思いました」と、再出発の背中を押されていた。【木下淳】