政府は28日、新型コロナウイルスの影響で1年延期となった昨夏の東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの報告書を公表した。開催意義の1つに掲げた東日本大震災からの「復興五輪」について、大会後に実施した被災地住民らへのアンケート結果が初めて明らかになり、「大会が復興に寄与した」との回答が3割に満たなかったことが分かった。

報告書は、原則無観客となった異例の大会について招致段階から振り返り、政府や関係機関の取り組みをまとめた。総括として「開催国としての責任を果たし、無事に終えることができた」とした。整備費の高騰でいったん白紙撤回となった国立競技場の建設計画に関する記述は、ごくわずかにとどまった。

復興五輪に関する調査は岩手、宮城、福島各県と東京都の各1000人ずつを対象とし、復興庁が昨年11月に実施。「復興支援への感謝や、被災地の復興しつつある姿を世界に伝えることに寄与したと思うか」との質問に対し「とてもそう思う」「そう思う」との回答は計29・8%だった。「あまりそうは思わない」「そう思わない」が計38・8%だった。今回の報告書は、大会組織委員会が国際オリンピック委員会(IOC)に提出した公式報告書とは別に、政府として作成した。