ノルディックスキー複合は2026年冬季オリンピック(五輪)で従来通り男子の実施が決まったが、国際オリンピック委員会(IOC)から普及度と人気面で厳しい指摘を受け、30年大会以降の存続が危ぶまれている。五輪3大会連続メダリストの渡部暁斗(34=北野建設)が7日までにオンライン取材に応じ、除外危機に直面する現状について心境を語った。

-今回の事態をどのように受け止めているか。

「女子が採用されなくて残念。男子の存続については個人的に安堵(あんど)の気持ちはあるが(26年の後に)消える可能性が大きくなってしまった。危機感はすごく大きい」

-複合が除外対象として検討されたことは。

「ショック。なぜかと言うと、競技として面白いから。そこで除外対象にされるのはすごく悔しいし、理解できない」

-出場枠は22年北京の55から36に減らされた。

「つまらなくなるし、メダルの価値が下がる。(IOCは)流れとして除外の方に向いているんだろうと感じている」

-五輪種目である意味は大きいか。

「本当はそうじゃないと言いたいが、現実はそうだと思う。どの国も五輪の恩恵を受けているのは間違いない。(五輪の)枠から外れた時に生き残っていくのは、現実的に厳しいんじゃないか」

-複合を取り巻く現状をどう感じているか。

「出場人数が減っていて、全体のレベルも下がってきている。(過去3大会の五輪でメダルを占めた)4カ国以外のレベルアップが必要だ」

-競技人口や国際的な普及度の拡大が課題だ。

「自分の努力だけではどうにもならない部分も多い。何ができるかは本当に難しいが、動かないといけないという気持ちにさせられている。強くなる以外のことを、もっとやらないといけない」