国際競泳リーグ(ISL)に参加する東京フロッグキングス(北島康介GM)が9日、都内からオンラインでトークイベントを開催。同リーグ出場経験もある16年リオデジャネイロ五輪金メダリストの萩野公介さん(32)が、12年ロンドン五輪銀メダルの藤井拓郎さん(37=早大水泳部監督)と活発な意見を交わした。

有力選手がチーム対抗で争う賞金大会のISL。大差を付けてゴールすれば下位選手の得点を奪える「ジャックポット」システムを独自採用するなど、エンターテインメント性あふれる趣向が凝らされている。萩野さんは「よーいドンから最後にタッチするまでだけでなく、それ以外のポイントも面白い」と強調する。

出場する選手としては、連戦をどう乗り越えるかも重要な要素となる。萩野さんは「体力の維持も技術のひとつ。それに対応できるようになれば、選手たちの新たな可能性も見えてくる」と話した。

一方の藤井さんも存在感を発揮。「ISLで採用されたら面白いであろうルールは」との問いかけに対して、番狂わせが起きづらい競泳で観客の関心を高めるには「多少の運要素もあって良い」としたうえで「ガチャメドレーリレーを提案したい」。得意種目などを考慮せず、抽選方式でランダムに選手が決まる斬新なアイデアを披露した。

かねて口にしているように、この日も「水泳オタクを増やしたい」と話した萩野さん。選手のベストタイムといった基本的情報のみならず、さらに詳細なデータ提供の重要性も訴えた。「(ウェブサイトで)選手の名前をクリックしたら、レース映像が見られたり、練習内容なんかも分かるようになれば。面白さがぜんぜん違うと思う」

昨年で創設3季目を終えたISLは当初、新シーズンが6月より始まる予定だった。しかしロシアによるウクライナ侵攻を受けて、今年の試合は来年に延期されることが決まっている。