フィギュアスケート男子で3月の世界選手権を制した宇野昌磨(24=トヨタ自動車)が18日、元世界ジュニア女王の本田真凜(21=JAL)との交際を明らかにした。

自身の公式サイトに「私、宇野昌磨は本田真凜さんと以前より良いお付き合いをさせて頂いております」と記した。互いに刺激を与えて高め合う関係性を継続し、今季のさらなる飛躍を目指していく。

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世界の舞台で戦ってきた2人は、潔く、堂々と世間へ交際を報告した。この日、宇野は自身の公式サイトを更新。15日に「文春オンライン」で京都でのデートが報じられたことを踏まえ「この度の一部報道にもありましたように、私、宇野昌磨は本田真凜さんと以前より良いお付き合いをさせて頂いております。報道内容におきましては一部事実と異なる部分もございますが、今後とも温かく見守って頂けますと嬉しいです」(原文まま)とつづった。

フィギュア界のビッグカップルは周囲からそっと見守られてきた。2人は数年前から交際をスタート。互いの陣営、スポンサーなど関係者の多くが、裏表のない2人の歩みを応援してきたという。本田は女優としても活躍する望結(18=プリンスホテル)と姉妹で注目され、世界一をつかんだジュニア時代から競技の第一線を歩んだ。17年のシニア転向後は苦しむ時期が続く中で身近な心許せる存在であり、宇野も本田を大切にしながら昨季は北京五輪個人、団体銅メダル、初の世界王者と飛躍を遂げた。

シーズン本格化の秋。宇野は10月8日のジャパン・オープン(さいたまスーパーアリーナ)が今季初戦、本田も今月30日開幕の東京選手権(ダイドードリンコアイスアリーナ)から12月の全日本選手権(大阪・東和薬品ラクタブドーム)への歩みをスタートさせる。

8月下旬の「フレンズ・オン・アイス」では、世界王者として迎える今季に向けて宇野が力強く言った。

「(アイスショー続きのオフは)シーズン中とは違った忙しさがありました。今までは若さで乗り切れていたことも、難しくなってくるので、たくさんの方にサポートしていただきながら乗り越えていきたい。ケガをしなければ成長するシーズンになると思います」

2人は拠点が異なり、交際は活動を優先しながら続く。制限された状況下でも支え合い、互いの目標へと進んでいく。【松本航】

◆2人の今後 宇野はジャパン・オープンに出場後、グランプリ(GP)シリーズ第2戦スケートカナダ(10月28~30日、ミシサガ)と第5戦NHK杯(11月18~20日、札幌)にエントリー。シリーズ上位6人に入ればGPファイナル(12月、トリノ)へ進出。シード権を持つ12月の全日本選手権(大阪)では来年3月の世界選手権(さいたま)切符を目指す。本田は今月の東京、東日本選手権(11月3~6日、前橋)で上位に入れば、8年連続(20年大会は棄権)となる全日本選手権出場が可能となる。

◆宇野昌磨(うの・しょうま)1997年(平9)12月17日、名古屋市生まれ。16年4月に国際スケート連盟公認大会で史上初めて4回転フリップを成功。18年平昌五輪で銀、22年北京五輪銅メダル。17、18年世界選手権、GPファイナルでいずれも2位。22年世界選手権初優勝。全日本選手権は16年から4連覇。19年に山田満知子、樋口美穂子両コーチの元を離れ、ステファン・ランビエル・コーチを師事。中京大中京高から16年に中京大進学。現在トヨタ自動車所属。159センチ。

◆本田真凜(ほんだ・まりん)2001年(平13)8月21日、京都府生まれ。2歳からフィギュアスケートを始める。12年全日本ノービス選手権で当時の歴代最高得点で優勝し注目される。全日本選手権はジュニアながら初出場の15年は9位。16年世界ジュニアは初出場初優勝。昨季の全日本選手権は21位。家族は両親と姉、兄、妹2人。姉を除く4人が競技者。妹望結は女優と両立。161センチ。