フィギュアスケートの元世界女王で指導者としても活躍する佐藤有香さん(49)が、長年のプロスケーター生活に終止符を打つと発表した。

22日にマネジメント会社を通じてコメントを発表。「このたび、長年にわたるプロスケーターとしての生活に終止符を打つことを決心致しました」と明かした。

10月9、10日に開催される「スターズ・オン・アイス」八戸公演が最後の舞台になる。

「八戸公演が、私の最後のパフォーマンスになります。みなさまの前で笑顔で滑れるように準備に励んでおります。ぜひ、見に来て下さい。それでは八戸でお待ちしております」と呼びかけた。

同日に配信されたマネジメント会社のリリースでは、今後についても説明された。「2歳半から氷上で遊んでいた少女は、その頃から滑る事、演技をする事が大好きで、今でも変わらずフィギュアスケートを愛しています。今後も変わらずフィギュアスケートには携わって参ります。新しいドアを開け、今後はアイスショーのプロデュースなどの仕事とも真剣に関わっていきたいと申しております」。これからもスケートに関する仕事は続けていくことになる。

佐藤さんは幕張開催だった94年世界選手権で日本人2人目の優勝。五輪では92年アルベールビル大会で7位、94年リレハンメル大会で5位となり、2大会連続の入賞を果たしている。

93-94年シーズンを終えてプロスケーターに転向し、北米を巡るツアーに参加した。98年からはアシスタントコーチとしても働き始め、09年からはフルタイムの指導者として教えてきた。

最初の教え子となったジェレミー・アボット(米国)とは2度の五輪も経験した。現在はペアで日本のエースとして活躍する木原龍一が、シングルから転向直後に指導にあたっていた時期もある。

◆佐藤有香(さとう・ゆか)1973年(昭48)2月14日、東京・世田谷区生まれ。父信夫さん、母久美子さん(旧姓大川)がともに元五輪代表という環境で、5歳から競技を始めた。89年世界ジュニア選手権で優勝。五輪では92年アルベールビル大会7位、94年リレハンメル大会5位。