バスケットボールBリーグの静岡県勢2チームは、来月1日にそろって今季開幕を迎える。B3ベルテックス静岡には、同リーグの山口ペイトリオッツからSG山田安斗夢(あとむ、24)が移籍。昨季日本人得点王(1試合平均12・2点)が、来季B2昇格の原動力になる。

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貴重な得点源が、ベルテックスに加入した。山田は昨季、B3山口で48試合に出場し、587得点。1試合平均12・2点は、日本人最多だった。「自分の魅力は攻撃。点を取るのが仕事で、求められている以上は結果にこだわる」と、プライドをにじませた。

シーズン開幕前から、輝きを放った。25日の天皇杯全日本選手権2次ラウンド3回戦(愛知県豊田市)。リーグ開幕節(来月1~2日、静岡市中央体育館)で対する横浜エクセレンスを相手に、チーム最多の20得点を挙げた。20-23の3点ビハインドで迎えた第2クオーターだけで、3点シュート2本を含む18得点。流れを引き戻し、チームに勢いを与えた。クラブ初の3次ラウンド進出の原動力になった。

今季のB3リーグは、大会概要が変更された。リーグ戦の上位8チームがプレーオフに進出し、トーナメントで優勝を争う。山田は「リーグ全体のレベルが高まっている上に、初めてのプレーオフ。難しいシーズンになると思う」と推測した。25日の横浜戦と同様に、途中出場から得点を稼ぐ役割になりそうだ。「短い時間でも自分がボールを持ったら、責任を持って得点を意識したい」と気を引き締めた。

◆山田安斗夢(やまだ・あとむ)1998年(平10)2月21日、鹿児島県生まれ。鹿児島市立坂元中-鹿児島商高。高3時の15年、全国高校選抜優勝大会(現・全国高校選手権)に出場。16年にB3鹿児島入団。18-19年はB3東京サンレーヴス(現しながわ)でプレー。19-20年はB2広島でB1昇格に貢献。その後はB3岩手、B3山口、B3静岡と移籍。180センチ、81キロ。