バスケットボールBリーグの静岡県勢2チームは、来月1日にそろって今季開幕を迎える。B1三遠ネオフェニックスに特別指定選手として加入した中京大PG高橋快成(かいせい、1年)は、U-22日本代表候補。国内最高峰の舞台でさらなる飛躍を目指す。

    ◇    ◇    ◇  

高橋がBリーグでプレーするのは、今季が初めてではない。岐阜・富田高2~3年時には、特別指定選手としてB3岐阜スゥープスで2シーズン、計3カ月プレー。昨年2月には、B3最年少出場記録(17歳6カ月5日)と最年少得点記録(同20日)をマークした。3季連続のBリーガーは、国内最高峰の1部の舞台に立つ。「この機会をムダにせず、成長したい」と力を込めた。

昨季西地区最下位(10勝48敗)と低迷したチームは今オフ、抜本的な立て直しを図った。日本代表SF金丸晃輔(33)ら選手9人が、移籍などで新加入。スタッフも、千葉Jを2017年から天皇杯3連覇、20-21季でB1リーグ初制覇に導いた大野篤史監督(45)をはじめ、9人が加入した。高橋は「大野監督の下でプレーできることは、貴重な経験になる」と話し、自分の技を磨く覚悟だ。

チームは今季から、練習でGPS(衛星利用測位システム)を使用。走行距離や加速などの運動量を計測するシステム「キネクソン」を導入している。「他選手のデータと比較して、足りないところが分かる」と高橋。練習中の走り込みの量を調節しているという。

将来の目標は、リーグを代表するPGになること。その先の海外移籍も視野に入れている。開幕節(来月1~2日、浜松アリーナ)では、昨季東地区2位の強豪、川崎と対する。「大野監督のバスケをコート上で表現し、1つでも多く勝利に貢献したい」と目を輝かせた。【倉橋徹也】

◆高橋快成(たかはし・かいせい)2003年(平15)8月1日、神奈川県生まれ。横浜市立原中-岐阜・富田高。高3時の21年には全国総体と全国高校選手権(ウインターカップ)に出場。今年は、U-22日本代表第3次強化合宿の候補になった。東海学生大会で新人王、全日本大学新人大会で優秀選手賞とアシスト王。176センチ、76キロ。