新潟アルビレックスBB(中地区)の5季ぶり開幕カード連勝はならなかった。島根スサノオマジック(西地区)に49-79で敗れた。前半は29-36と1桁点差で食らいついたものの、後半に引き離された。82-73で勝った前日1日の1戦目から得点は大幅に減らしたが、失点は2試合とも70点台に抑えた。昨季とは異なった一面を見せ、開幕カードを1勝1敗で終えた。

30点差の今季初黒星にPG渋田怜音主将(24)は「40分間戦い抜くことが課題。得点力、守備力とも改善が必要」と振り返った。前半は7点差も、後半は島根が43得点に対し新潟は20点。強度の高い相手守備に屈した。1戦目27得点のSG杉本天昇(24)は警戒されて5得点と仕事をさせてもらえなかった。

平岡富士貴監督(48)は「杉本以外の選手のステップアップが必要だった」とチーム全体の得点力不足を敗因に挙げた。一方で「守備はそこまで崩れたわけではない」。昨季西地区2位で外国出身選手4人をそろえる島根を1戦目は73点、この日も79点に抑えた。「昨季だったら100点取られていた。プランを遂行しようとしていたし、1人1人の頑張りもあった」。

不利な状態で迎えた開幕戦だった。加入予定の新外国籍選手が契約解除になったのが開幕3日前。急きょ秋田からCジョシュア・クロフォード(34)を短期契約で獲得も開幕には登録できず、外国籍選手2人での試合を余儀なくされた。さらに新人のPGモサク・オルワダミロラ雄太ジョセフ(20)がプレシーズン福島戦(9月24日)で左肩を脱臼し全治4週間。ベンチ登録で戦えたのは9人。戦力不足の中、可能性は見せた。

次節滋賀戦(8、9日)からアウェー6連戦に入る。渋田は「疲労が残ると思う。ケアを大切にして戦いたい」。態勢を整え、この2試合の収穫と課題を武器に変える。【斎藤慎一郎】

■佐藤公威氏引退セレモニー

昨季で17年間の現役生活を終えた元新潟のSG、佐藤公威氏(38)の引退セレモニーが試合前に行われた。新潟のSF池田雄一(39)SG遠藤善(23)SG木村圭吾(21)に、17~20年まで在籍した島根からはG後藤翔平(30)PG北川弘(30)SG阿部諒(27)が代表して花束を贈呈。「このカードで引退セレモニーをしていただけることを幸せに思います」とあいさつ。「17年間、たくさんの経験をさせていただきました。それも皆さんのおかげです」と感謝を述べた。