またひとつチーム史に快挙を刻んだ。アランマーレ山形がフルセットの末、ブレス浜松に競り勝ち、開幕7連勝を飾った。第1、2セット(S)を先取。2-2のタイに戻されたものの、第5Sは2度の4連続得点で粘る相手を振り切った。15年の創部から8季目。最長だった6連勝の記録をホームで塗り替え、暫定首位に浮上した。22年リーグ戦最終戦となる今日4日は、ルートインホテルズと対戦する。

アランマーレ山形が勝利への執念を見せた。2-0で迎えた第3S。6試合連続のストレート勝ちも見えたが、そう簡単にはいかなかった。第2Sから先発メンバーを2人変更したブレス浜松に苦しみ、北原勉監督(42)は「捨て身の攻撃ではないが、メンバーを思い切り変更してきたことに対してアジャストする時間がかかった」。同Sを落とし、第4Sは15-15と競ったが5連続失点。勝敗を分ける第5Sに突入した。

苦しい時間だからこそ、やってきたことを信じた。木村友里(27)は「5S目に入る前に全員で『サーブから』ということを話し、スタートで勢い良くいけたことが良かった」。5-5から積み上げた4連続得点は、木村のサーブからブレーク。やるべきことを体現し、息を吹き返すきっかけを作った。さらにホームの雰囲気がタフな試合を制する要因となった。北原監督は「会場と一体感を持って戦えたことが勝ちにつながったことは間違いない」とファンの応援に感謝した。

チーム史を塗り替える開幕7連勝だが、就任8季目の指揮官は「あまり気にしていない。自分たちがやるべきことをやっていたら、結果としてついてきた」とキッパリ。最終目標である「V2優勝&V1昇格」に向け、今は通過点。身上のサーブから始まるトータルディフェンスに、今季の目標である超々攻撃型を加えた「全員バレー」で今後も戦うだけだ。

北原監督 あくまで結果は過去。そこに一喜一憂せず、目の前の一戦に対してしっかり戦う。先を見すぎて、連勝ではなく目の前の一戦をどう戦うのかにフォーカスして頑張りたい。

プレーの精度を高めつつ、一戦必勝で上位に君臨する。【相沢孔志】