プロフェッショナルヘアコスメティックスを販売するイフイング社が、同社看板のプロ用ヘアケアブランド名を冠した「TOKIOインカラミ・スケート部」を創設する構想があることが20日、関係者の話で分かった。

同ブランドがフィギュアスケート女子の渡辺倫果(20=法政大)とジュニア男子の中田璃士(14)同女子の中井亜美(14=ともにMFアカデミー)と広告契約を結ぶことがこのほど、決定。今後、新たにスケート部を創設した上で3選手と所属契約を締結し、フィギュア界にも本格進出するプランを温めているという。

渡辺は今季のロンバルディア杯やグランプリ(GP)シリーズ第2戦スケートカナダで初出場優勝し、グランプリ(GP)ファイナルも4位と躍進。22日に開幕する全日本選手権(大阪)で表彰台を狙っている。

中田は全本ノービス選手権3連覇、中井はジュニアGPファイナル4位と期待の若手で、全日本選手権にも飛び級で推薦出場する。いずれも中庭健介ヘッドコーチに師事している。

この3選手と広告契約を結んだTOKIOインカラミは、冬季スポーツやアクションスポーツのサポートに力を入れており、スノーボード男子ハーフパイプの北京オリンピック(五輪)金メダリスト平野歩夢(24)や、今年のトランポリン世界選手権で優勝した森ひかる(23)らが所属。スピードスケート女子で北京五輪メダル金1銀3の高木美帆(28)も支援しており、今後はフィギュア界の進展に貢献したい意向という。

イフイング社の代表取締役社長、冬廣應尚氏は次の通りコメントした。

「このたび、フィギュアスケートの渡辺倫果選手、中田璃士選手、中井亜美選手と広告契約を結ぶこととなりました。以前からフィギュアスケート大会には(看板掲出などで)サポートをさせていただいていたのですが、そういったことがきっかけで、美しさを競う次世代を担う選手たちのサポートをさせていただくことになりました。TOKIOインカラミは常に『美』を追求しており、フィギュアスケートとの親和性は誠に勝手ながら感じておりましたので、このような流れとなって3選手をサポートできることを大変うれしく思います。今後もさらなる発展をさせていきたいと強く思っております」

昨年5月には健康食品販売業オリエンタルバイオがスケート部を創設し、北京五輪で日本史上最年少メダリスト(個人銀、団体銅)となった鍵山優真(中京大)昨季4大陸選手権3位、今季GPファイナル5位の三浦佳生(目黒日大高)22年GPシリーズ3位2回の住吉りをん(明治大)が所属。この時世に、大掛かりなスポーツ支援を手掛けたことで話題になっていた。

関係者によると、TOKIOインカラミもスケート部を立ち上げることで、さらにフィギュア界を盛り上げたい考えがある模様だ。

同ブランド所属アスリートは他に、平野の弟でスノーボード北京五輪8位の平野海祝、パルクールの朝倉聖、関雅仁、宮崎裕来、泉ひかり、永井音寧、鈴木智也、大貫海斗がいる。