B1仙台89ERSが滋賀レイクスに74-68と競り勝ち、22日富山グラウジーズ第2戦に続く2連勝で今季10勝目を挙げた。この日のMVPは両軍最多の6アシストをマークした青木保憲(27)が獲得。青木は仙台4試合目でホーム初勝利を味わった。また、寒竹隼人(36)が、個人通算500試合出場を達成。福岡大大濠の先輩、後輩コンビにとって価値ある1勝となった。

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第1クオーター(Q)残り4分50秒、ジャスティン・バーレル(34)のダンクシュートで10-9としてから、最後までリードを守り切った。第2Q以降は各Q終盤に滋賀が猛追し、なかなか得点を離せなかったが、第3Qにバーレルが2連続ダンク、第4Qにはネイサン・ブース(28)のダンクも飛び出し、勢いを維持。滋賀が獲得したフリースロー13本のうち5本が外れるなど、ホームに駆けつけた3634人のブースターの大黄援も効いた。

青木はチーム日本人最多の10得点と勝利に貢献。仙台デビューを果たした秋田戦は65-93と大敗し「皆さんの前で勝ちたいです」と語っていた青木。初めて勝利を挙げてゼビオアリーナ仙台を1周し、「ホームで勝ちを届けるのは僕らの使命。勝利を、皆さんとホームで分かち合えて、すごく価値ある1勝だったと思います」とかみしめた。

仙台はここまで33試合を消化して同一カード連勝が1度もなく、第1戦を勝利して第2戦を落としたのは「6回」。第2戦の重要度について藤田弘輝ヘッドコーチ(HC=36)は「第2戦は今季一のビッグゲームなので、連勝を目指してやりたい」。青木は「第2戦は本当に大事な試合になる。明日に向けて良い準備をしていきます」と気を引き締めた。これまで10勝23敗と負け越してはいるが、勝負はここから。ホームのブースターの力を借りて、同一カード初連勝を成し遂げ、巻き返しを図る。【濱本神威】

■寒竹500戦出場

プロとして14季目を迎えた寒竹が、ついに出場試合数を「500」の大台に乗せた。寒竹は「気が付けば500試合。まだあまり実感がないです」と振り返った。この日はシュートがなかったが、8日群馬戦から前節までに5試合連続で3Pを成功させており、「感覚的にはすごく良い状態。チームの助けになれるようにやっていきたい」と好調を実感している。同一カード初連勝がかかる今日29日の第2戦は、出場すれば自身501試合目となる。「(第2戦は)今後を左右するビッグゲーム。現状を変えたいです」。ベテランが新たな1歩を踏み出す。