スケートボード・ストリートで24年パリ五輪の予選対象大会第2戦を兼ねる世界選手権は5日、アラブ首長国連邦(UAE)のシャルジャで女子決勝が行われ、東京五輪覇者の西矢椛(15)が253・30点で銅メダルを獲得した。

準決勝1位の赤間凛音(りず、14)は4位、五輪銅メダルの中山楓奈(ふうな、17=ムラサキスポーツ)は5位。ライッサ・レアウ(ブラジル)が255・58点で初制覇した。45秒間に技を連発する「ラン」を2回、一発技の「ベストトリック」を5回滑って争った。

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15歳の西矢が、持ち味の安定度を発揮して2連覇が懸かるパリ五輪出場に前進した。2位だった五輪予選対象大会の初戦に続く表彰台。それでも「3位にはなったが、乗りたい技に乗れなかった。悔しい。誰も乗れないトリックを大会で乗れるようにしていきたい」と悔しさをにじませた。

大会中に課題を克服する修正力の高さも光った。「ラン」のみで争った3日の準々決勝は12位。日本代表の早川コーチと話し合い、技の難度を上げながら45秒間、切れ目なく滑り続ける意識を強くした。「何がダメだったか考えられた」と準決勝から好転。決勝も1回目で全てのトリック(技)を決めてトップの86・81点と好スタートした。日本最年少の13歳で金メダルに輝いた東京五輪後も、昨年のXゲーム米国大会初制覇など実績を積む。日本の第一人者は進化を続けている。

▽赤間凛音(準決勝1位もメダル逃す) 上位に行けて(五輪ランキング)ポイントを稼げたのでよかった。決勝に取っておいた技の点数が伸びず、悔しい