日本代表のSO対決は、両者とも負傷退場となった。

コベルコ神戸スティーラーズのSO李承信(リ・スンシン、22)は前半16分にタックルに入った際、フォローに来た味方選手の膝が頭部を直撃。立ち上がることができず、早々とピッチを去った。

神戸のホルテンヘッドコーチは会見で「現状、分かっているのは、ドクターのチェックを受けた後に念のために病院に行っています」と明かした。

埼玉パナソニックワイルドナイツのSO松田力也(28)も後半8分、敵陣深くでBKラインの裏にボールを蹴ろうとした際に、ダブルタックルされて頭部を強打。鼻付近を負傷した模様で、交代を余儀なくされた。

試合後に取材に応じた松田は「今も痛いですけど、(鼻の)骨は折れていませんでした。最近の流れでは(相手が)レッドカードだと思いましたけど、僕が元気だからカードが出なかったのかな」と笑顔で指摘した。

神戸はFB山中亮平、埼玉はFB山沢拓也が途中からSOへ。

ともに日本代表でSOもこなせるため、山中は「(李の負傷が)早かったので、ビックリしましたけど。できることはやった」。山沢も「チームとして勝つことだけを考えた」と話した。

神戸はトップリーグ時代の03年12月20日に埼玉の前身・三洋電機に53-21で勝って以来、20年ぶりの勝利を目指したが、後半だけで5トライを浴びて力の差を見せつけられた。前半は7-10と接戦に持ち込んだだけに、悔しい敗戦となった。

首位を走る埼玉は9戦全勝。神戸は4勝5敗。