王者による“回転共演”が果たされた。

フィギュアスケート男子で14年ソチ、18年平昌と五輪2連覇を達成し、昨年プロ転向した羽生結弦さん（28）が座長を務めるアイスショー「羽生結弦　notte stellata」が10日、宮城県のセキスイハイムスーパーアリーナで開催され、スペシャルゲストとして出演する体操男子個人総合で12年ロンドン、16年リオデジャネイロと五輪2連覇の内村航平さん（34）らが参加した。

前半最後の演目でリンクのステージ部分に床運動の舞台が姿を現すと、それぞれが滑りと跳躍で見せていった。途中には、スピンとあん馬の開脚旋回でシンクロさせるように互いに速度を上げていく。観客のボルテージも急上昇の一幕だった。冬と夏、互いに芸術性も採点の基準となる競技で世界王者に君臨した。豪華共演で沸かせた。

ショーのタイトルは日本語訳は「星降る夜に」。2日目の11日には、東日本大震災から12年を迎える。羽生さんは冒頭で「notte stellata」のプログラムを披露。「3月11日、僕は満点の星空を見て希望を感じました。このショーが僕たちスケーターが1人1人の思いを込めて、1つ1つのプログラムが満点の星空のように輝く星となれるように、思いを込めて滑らせていただきます。どうか、皆様にとって、今日という日が希望となるよう心を込めて滑らせていただきます」とあいさつした。

ショーは12日まで開催される。