6年ぶり出場の三原舞依(23=シスメックス)が、躍進を支えたプログラムとの集大成の演技を待ちわびた。

ショートプログラム(SP)「戦場のメリークリスマス」をかけての通しでは滑りを念入りに確認し、その後に3回転フリップなどを着氷させた。今季はグランプリ(GP)シリーズ2連勝を飾り、上位6人が進んだファイナルでも初出場初優勝。SPと、力強く演じるフリー「恋は魔術師」はともに今季限りの予定といい「今シーズン戦ってきたプログラムたちの集大成。思いも強いし、自信もついてきた。本番は出し切るだけです」と意気込んだ。

昨秋は1カ月ほどの間に日本と欧州を3往復するなど、時差やコンディション調整と向き合いながら、結果を残してきた。今大会は自国開催となり「(拠点の関西から乗った)新幹線の短い移動で会場に来られたのは、自分の体にとっていいです」とほほえんだ。

体調不良で全ての競技会を欠場した3季前など、苦しい時期を乗り越えて、つかんだ6年ぶりの世界選手権代表切符だ。SPは22日、フリーは24日に行われる。大舞台に立つ喜び、プログラムへの愛着をかみしめ「1秒1秒を全力で楽しみたいです」と悔いは残さない。【松本航】