全国高校選抜大会は10日から各地で行われている。男子バドミントンでは北信越3冠の山岸拓海(新潟・北越3年=新学年)が全国選抜大会(25~28日=岩手・花巻市総合体育館)に挑む。1月の北信越予選で県勢男子とし初となる団体、ダブルス、シングルスの全タイトルを獲得した注目株だ。

山岸はどんな練習メニューにも全力を注ぐ。3時間半の放課後練習中は集中を緩めない。「性格的に手を抜けない」という資質が実力アップを後押し。米田健司監督(31)は「チャレンジして勝ってきた子」と言う。全国大会の過去最高成績は全日本ジュニア(昨年9月)の個人単ベスト8だけに、全国選抜で8強の壁に挑戦する。

北信越予選で県勢男子初の3冠を獲得。2月にはU19ナショナル選考合宿(12~16日=富山)にも招集された。最終選考からは漏れたが「みんなミスしない。ショットの精度もいい」と刺激を受けた。その経験から以後の練習で意識するのは「ショットの正確性と簡単なミスをなくすこと」。S/Jリーグのトリッキーパンダース(京都)から母校の監督に就任して5年目の米田監督が「1本のエラー、判断ミスが勝負を分ける」と口にする指示を実践する。

全国選抜のシングルス2回戦で対戦する可能性大の菅原海斗(青森・浪岡)は、山岸が選考漏れしたU19日本代表。団体戦3回戦で対戦が予想される東大阪大柏原は全国上位の常連校だ。強い相手だからこそ、北信越3冠王者は燃えていた。「菅原とは選考合宿で試合して負けた。リベンジです」。言葉は力強かった。【涌井幹雄】

■ダブルスは主将落合と

ダブルスで山岸と組む主将の落合優護(3年)は「ベスト4以上を目指す」と話した。小学生からの顔なじみで「コンビネーションはピッタリ」。小6では一緒に県小学生選抜の団体メンバーに選ばれ、全国小学生選手権を戦った仲だ。「やっぱりアタック、アタックです」と全国では攻撃姿勢を貫くつもりだ。