静岡県高校総体バレーボールの男女決勝が4日、静岡市の草薙総合運動場体育館「このはなアリーナ」で行われる。女子は5連覇を狙う富士見が三島南と対戦。男子は初の決勝進出で勢いに乗る浜松修学舎が前回王者・聖隷クリストファーに挑み、初の頂点を目指す。

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浜松修学舎が新たな歴史を刻む。過去最高成績となる4強の壁を乗り越えたチームが、初の決勝で躍動する。就任5年目の森貴明監督(65)は「大きな舞台でプレーできる選手は幸せ。決勝は『当たって砕けろ』の気持ちで戦って欲しい」と望み、今年のチームを「技術を持ったオールラウンダーの集まり」と評した。

キーマンはOH風間維(つなぐ、3年)だ。この2年間で身長が7センチアップ(170→177)しスピードに加えて、スパイクに高さと強さを兼ねそなえた。指揮官から「チームで1番成長した選手」と評価されたアタッカーは「(決勝は)緊張するけどワクワクが大きい。チャレンジャーとして粘るバレーを見せたい」と意欲を示した。

1月の県新人大会準決勝では準V・静清に惜敗(1●2)。今大会準々決勝で再戦し勝利(2○0)し、リベンジを果たした。昨年から主力で活躍するセッター高木悠河(3年)は「いろいろな場面で考えてプレーできるようになった。次も勝ちにこだわりたい」と成長を口にした。

全体のレベルアップと同時に、チームは新戦力との融合も進んでいる。同校中等部が、昨夏の全日本中学校選手権大会(秋田県)で創部3年目にして初の全国制覇。快挙を達成した8人が今年4月に入部しチームがさらに活気づいた。1年生ながらスタメンで活躍するOH赤堀悠人(はると)は「3年生のために活躍して最後は笑って終わりたい。がんばります」と表情を引き締めた。

全国切符を懸けた相手は過去16度の優勝を誇る前回王者・聖隷クリストファー。進化を続ける「新生・浜松修学舎」が悲願達成に向けて最終決戦に挑む。【山口昌久】