競泳男子の瀬戸大也(29=CHARIS&Co.)が、7月の世界選手権(福岡)に向け“全集中合宿”に入る。

10日、成田空港から標高約2100メートルの米アリゾナ州フラッグスタッフへ出発。約3週間の行程を予定しており「ここが世界選手権に向けた、最後の大切なポイント」と気合を入れた。

覚悟がある。

昨年から、16年リオデジャネイロ五輪金メダルの金藤理絵さんを育てた東海大の加藤健志コーチに師事。2~3月にも同地で合宿したが、求められた猛練習に対して「2割」と評価された。今回はスピード練習なども入ってくる予定だ。

「6割以上いけたら、自信を持って帰ってこられる」

目標はあくまでも24年パリ五輪での金メダル。伝え聞いた加藤コーチも言う。

「ここで6割できたら、来年に向けていいと思います」

過去の合宿で持参した複数人で楽しむゲーム機、音楽を聴くスピーカーなどは置いてきた。キャリーケース1つは丸ごと食材。瀬戸は「『こんなに(荷物が)軽いんだ』という感じ」と笑った。

現地では早稲田大の先輩にあたる男子マラソンの大迫傑(32)と会える可能性もある。

「マラソンをされているので、きつい時に体を動かすスイッチだったりを聞きたいです」

意識するのは22年世界選手権200メートル、400メートル個人メドレー2冠のレオン・マルシャン(21=フランス)。

この夏に真っ向勝負、1年後のパリで倒すために、貪欲に高みを目指す。【松本航】