バスケットボールの「U18日清食品トップリーグ」は10月1日、新潟市東総合スポーツセンターで行われ、3戦無敗の開志国際は、5戦無敗の福岡第一と対戦する。昨年のインターハイ決勝、ウインターカップ決勝と同カード。U16アジア選手権(カタール=9月17~24日)から帰国したばかりのSF千保銀河(2年)がチームに合流し、分厚くなった布陣でライバルを突き放す。

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カラッと明るい千保の顔つきからアジアでつかんだ自信がにじみ出ていた。「泥くさいプレーをしたい」とトップリーグで、ひと回りスケールアップした姿を披露するつもりだ。出場は、U16日本代表に招集される前の藤枝明誠(静岡)戦(9月10日)でチーム最多15得点して以来3試合ぶり。「(勝利に)貢献するプレーをしたい」と攻守に体を張る決意を示した。

U16アジア選手権では全6試合に先発し平均12・5得点した。グループリーグ初戦のイラン戦(65-62)は「緊張でガチガチ」になって無得点。ところがラストゲームの5、6位決定戦で再びイランと対戦(73-71)すると24得点、5アシストでトップパフォーマーになった。「リベンジした。最後は勝って終わりたかった」。4位以内に与えられるU17世界選手権の出場切符は逃がしたが、初戦の借りを最終戦で返した。

ライバル・福岡第一との対戦で千保はアジアの経験を生かす。「自分らしい強いプレーができた」という手応えを前面に押し出し、課題にも取り組む。「状況を判断する力、広い視野を持たなくてはならない」とゲームを読み、複眼的な視野で展開を把握するのが自分に課したテーマだ。3点シュートを磨くのも課題のひとつ。U16アジア選手権では6試合で成功率30%。5位決定戦では6本打って4本成功と好調だったが、ほか3試合で0本と好不調の波は大きかった。「練習から努力していかなければならない。自主練で3点シュートを続けたい」。16歳の主力はトップリーグを通じて進化する。【涌井幹雄】

 

◆千保銀河(せんぼ・ぎんが)2007年(平19)3月27日生まれ、富山県出身。滑川中出。バスケットボールを始めたのは南部小2年から。4強止まりだった7月のインターハイでは全4試合先発で平均11・75得点。188センチ、75キロ。血液型A。