大学日本一を争う全日本インカレ「ミキプルーンスーパーカレッジバレー2023」が28日に開幕し、9~10月に行われたパリ五輪予選W杯バレーに出場した2メートルアウトサイドヒッター甲斐優斗(2年)を擁する専大が、京産大に3-0のストレート勝ちで初戦突破を果たした。男子で「大学4冠」を狙う早大は福島大に、女子で大会3連覇を目指す東海大は日本経済大にそれぞれストレート勝ちし、好スタートを切った。

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弾丸のような打球に、会場全体からどよめきが起こった。観衆の視線を独り占めにしたのは、専大の甲斐だった。最初のサーバーとして真新しいボールを受け取ると、強烈なサーブを相手コートにさく裂。バックアタック、エースを決め、試合開始直後の3連続得点で一気に主導権を握った。その後も、次々とコートに響かせる破裂音。昨年の1回戦敗退の悪夢を振り払うように、3-0の快勝に導いた。「去年と同じ結果にならないように意識していた。初戦突破すごくうれしい」と頬を緩めた。

今季は初めて日本代表のトップチームにフル同行し、五輪切符獲得に貢献。リリーフサーバーを主戦場としたが「今までにないことをたくさん学んだ」と得難い経験を積んだ。ある日、練習でスパイクを打っていると、日の丸の絶対的エース石川祐希主将から声をかけられた。「最後の2歩をもう少し速くしてみたら?」。ステップを速くすることでブロックのタイミングを外すことが狙いだが、実践するとすぐに効果が表れた。アタックのコース幅が広がり被ブロックも減少。「プレー自体が変わった」と大きな財産となった。

もの静かに見られがちな20歳だが、心の底には熱い思いを秘めている。「いずれは超さないといけない。石川選手が現役のうちに」と、憧れの人に追いつくのが一番の目標だ。課題は守備力。石川やリベロ山本智大の動画を繰り返し見て研さんを重ねる。

まずは、大学でタイトルを狙う。2回戦は昨年優勝の筑波大と対戦。「やるべきことをやれば勝つこともできる」と力を込めた。【勝部晃多】