ノルディックスキーのW杯複合男子は個人第5戦までを終えた。冬季五輪3大会連続メダリストの渡部暁斗(35=北野建設)はここまで最高が10位。振るわない主な原因は改造中の飛躍にある。「自分のジャンプは古い」と分析。長期的視野に立って最新技術の習得に励んでいる。

11月26日にフィンランド・ルカで行われた第3戦。優勝したヤールマグヌス・リーベル(ノルウェー)が見せたヒルサイズ(142メートル)を大幅に上回る153・5メートルの飛躍に、35歳のベテランは目を輝かせた。自身は23位に終わったが「逆にワクワクする。どうやったらそういうジャンプができるか、考える楽しみが増えた」と活力とした。

かつては体を深く前傾させた鋭い飛躍が主流だった。しかし、スキー板やスーツのルール変更もあり、近年はより高い飛行曲線を描くタイプの選手が好成績を収める傾向がある。夏場はジャンプ男子の作山ヘッドコーチに指導を仰ぎ「十数年も癖がついていた」という飛び方を一から見直した。

見据えるのは、競技生活の集大成とする意向の26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪。「じっくり3年後に向けていいジャンプを完成させていきたい。一喜一憂せず、自分の技術に向き合ってシーズンを過ごしたい」と力を込めた。