東京国際女子マラソンは16日、国立競技場発着のコースで行われる。来年の世界選手権(ベルリン)代表選考会を兼ね、日本人トップが自動的に代表に決まる。

 注目は前日本記録保持者の渋井陽子(三井住友海上)。3日の東日本実業団女子駅伝の3区(11・95キロ)では37分6秒で区間賞を獲得し、上々の仕上がりを見せている。1万メートルで北京五輪に出場した関係で、本格的な準備は通常より短い2カ月余り。この点がどう出るかは未知数だが、持ち味のスピードで、7位と失速した前回大会の雪辱を期す。

 昨年の北海道マラソンを制した加納由理(セカンドウィンドAC)も状態が良く、楽しみな存在。尾崎好美(第一生命)は初マラソンだった3月の名古屋国際2位で適性を示し、飛躍が期待される。

 外国勢は北京五輪で6位だったマーラ・ヤマウチ(英国)が有力。35歳ながら着実に成長を続けている。前回2位のサリナ・コスゲイ(ケニア)、4月のロンドンで2位に入ったスベトラーナ・ザハロワ(ロシア)も上位候補。デラルツ・ツル(エチオピア)も優勝経験があり、能力は高い。

 東京国際は今回の第30回大会を最後に終了し、来年から横浜に舞台を移して開催される。