陸上の世界選手権(8月・ベルリン)代表選考会を兼ねる日本選手権は25日から28日まで、広島広域公園陸上競技場で開催される。男子ハンマー投げの室伏広治(ミズノ)は北京五輪の繰り上がり銅メダルで既に代表に決まっているが、春先に腰を痛めた影響で今季初戦となる。大会15連覇を80メートル超えの好記録で飾れるかに注目だ。

 活気づく短距離陣は、男子で塚原直貴(富士通)が100メートルに専念し、10秒13の自己記録更新と4連覇を狙う。ライバルは高平慎士(富士通)か。高平は専門の200メートルでは安孫子充裕(筑波大)らの挑戦を受ける。

 女子は福島千里(北海道ハイテクAC)が目を見張る勢いで、今季は100メートルで11秒24、200メートルで23秒14の日本新をマークしている。同期の高橋萌木子(平成国際大)との対決も楽しみだ。

 男子400メートルは44秒台を目標に置く金丸祐三(法大)、400メートル障害は成迫健児(ミズノ)が大本命。棒高跳びは第一人者の沢野大地(千葉陸協)に伸び盛りの学生陣が挑む。長距離は5000メートルの竹沢健介(エスビー食品)、1万メートルの佐藤悠基(日清食品グループ)ら若い力に期待したい。

 女子400メートルは力強さを増した丹野麻美(ナチュリル)が自身の日本記録更新を狙う。走り幅跳びは井村久美子(サニーサイドアップ)が中心。5000メートルは昨年の覇者で故障明けの小林祐梨子(豊田自動織機)と日本記録を持つ福士加代子(ワコール)の対決に注目が集まる。(共同)