日本スポーツ振興センターは29日、東京・北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで、本年度のスポーツ振興基金助成金の選手・指導者への認定式を行った。スポーツ振興基金は、1990年度の政府補正予算からの出資金250億円と、民間の寄付金約44億円の合計約294億円を原資にした運用益などを、日本オリンピック委員会(JOC)から推薦された選手らに交付するもの。2009年度からは、スポーツ振興くじ助成金財源の一部(3・3億円)も充てられ、さらに基金が充実した。1990年から始まった事業だが、より周知するために、今回は初めて認定式を行った。

 JOC強化指定選手エリートAは月額20万円、Bは10万円、ユースエリートは5万円が交付される。認定対象者は指導者を含めて372人。エリートAで、北京五輪陸上男子400メートルリレー銅メダルの高平慎士(富士通)は「結果を出して、国民の皆さんに夢と感動を与えられるようにしたい。気持ちが引き締まりました」と話していた。