2012年ロンドン五輪でのメダル量産を目指し、文部科学省が日本オリンピック委員会(JOC)と連携する形で情報・医科学分野から特別支援する「マルチ・サポート事業」の対象に、日本人の適性や北京五輪での好成績を踏まえてカヌーやトライアスロンなど8競技が選定されたことが7日、分かった。

 実績がある柔道、競泳、レスリング、男子体操に加え、フェンシングとトランポリンも入った。陸上は「メダル圏内の種目がマラソンなどに限定される」(文科省関係者)として外れた。

 同事業は国立スポーツ科学センター(JISS)に委託し、スポーツ医科学、栄養、心理、映像などの分野で最先端の知識を有する約30人の専門スタッフが国家戦略として取り組む。09年度予算は約3億円。文科省関係者はメダル実績のない競技も取り入れた理由を「情報戦略や医科学支援でもう一押しすれば、メダル圏内に達する」と説明した。