92年アルベールビル五輪フィギュアスケート女子銀メダリストで、女子で世界初の3回転半ジャンプ(トリプルアクセル)を決めた伊藤みどりさん(41)が2日、都内で国際スケート連盟(ISU)公認の国際アダルト選手権(6月8~11日、ドイツ・オーベルストドルフ)への出場会見を行った。

 ISU公認大会への公式戦出場は96年世界選手権以来15年ぶりで、元選手クラスで36~45歳の部門「マスターズ・エリート2」に出場する。新採点方式は自身初体験だが「力や技術は間違いなく落ちていますが、楽しみながら滑って、スケートの楽しさを伝えたい。頑張ってきます」と意気込みを語った。

 同選手権の出場資格は、6月30日時点で28歳以上。4つの年齢カテゴリーと、5つの技術レベルカテゴリーに分かれ、伊藤さんのクラスは3分10秒以内のフリー演技で競う。

 今でも3回転ジャンプを2種類跳べるといい、練習は週2、3日行っている。「トリプルアクセルは当然跳べませんが、質の良いジャンプ、質のいいスケートと『質』で勝負したい」と話した。盲目のピアニスト辻井伸行氏の楽曲「川のささやき」を用いるという。