レスリング女子世界選手権で10連覇し、五輪3連覇と合わせて前人未到の13大会連続世界一を達成した55キロ級の吉田沙保里(ALSOK)が一夜明けた29日、カナダのストラスコナカウンティのホテルで記者会見し「記録へのこだわりはあったので少しは認められたかな」と充実感をにじませた。

 男子グレコローマンスタイル130キロ級(当時)で12大会連続世界一に輝き、「人類最強」と呼ばれたアレクサンドル・カレリン氏(ロシア)は日本協会を通じ「13大会連続世界一を成し遂げられたのは強い精神力、忍耐力、努力と決断力によるものです」と祝福のコメントを寄せた。

 吉田は今後の記録更新について「出られるなら出たい。目標がないと休みがちになる」と意欲を示した。10月5日に30歳となるが「勝ち続ける間はやり続けたい。自分がやっても勝てないと思ったら引退を考える」と話した。12月の全日本選手権に出場するかは未定。