東京、マドリード、イスタンブールの3都市が争う2020年夏季五輪招致で、AP通信が東京を「本命」に挙げた。

 30日配信の展望記事で、ベテラン担当記者が「小差で先頭走者とみられている」と評した。

 ただし東京電力福島第1原発の汚染水漏れが「懸念をもたらしている」とも指摘。スペインの経済危機で一度は脱落したとみられたマドリードが勢いを取り戻し、東京の挑戦者になったとした。イスタンブールは反政府デモとトルコ選手の大量ドーピング違反、隣国シリアの内戦で後退したとの見方を示した。

 記事は、16年リオデジャネイロ五輪の準備遅れに悩まされる国際オリンピック委員会(IOC)が、リスク回避に傾き、1964年に開催経験があり「安心」を掲げる東京に有利に働くと分析した。

 9月7日からブエノスアイレスで開かれるIOC総会では、20年五輪の実施競技の残り1枠も決まる。AP通信はレスリングが存続すると予想し、ロゲ会長の後任を選ぶ会長選はバッハ副会長が最有力とした。