国際レスリング連盟(FILA)は17日、2016年リオデジャネイロ五輪などで実施する新階級を発表した。女子で五輪と世界選手権を合わせて14大会連続世界一の吉田沙保里(ALSOK)の55キロ級がなくなり、吉田は18日、新たな53キロ級に挑むことを表明した。五輪3連覇の伊調馨(ALSOK)の63キロ級は存続した。来年1月から採用する。

 女子は2階級増え、48、53、58、63、69、75キロ級の6階級になる。吉田は「53キロ級ができて、不安はあるが決まったことなのでルールの中でやっていく」と意気込んだ。日本協会の福田富昭会長は記者会見で「女子の2階級増は歓迎。五輪4連覇がかかる吉田と伊調はベストコンディションに持っていけるようにしたい」と話した。

 1階級ずつ減った男子のフリースタイルは57、65、74、86、97、125キロ級、グレコローマンスタイルは59、66、75、85、98、130キロ級。従来の最軽量級だった55、60キロ級が統合された形で、伝統的に軽量級が強い日本に影響が出そうだ。

 世界選手権では女子は55、60キロ級、フリーは61、70キロ級、グレコは71、80キロ級も行われる。FILAは20年東京五輪から一時除外される危機に陥ったため、改革の一環で女子階級を増やした。