全日本テコンドー協会は23日、東京都内で総会を開き、公益社団法人の認定取り消しを近く内閣府に申請することを賛成多数で決めた。

 内閣府によると公益認定の返上は初めて。事業を行う際に受ける税制面の優遇がなくなるが、金原昇会長は「ここ数年は赤字で経済基盤が足りず、組織としても見直す時期。東京五輪を目指して再度申請する」と話した。

 申請に不備がなければ認定は取り消され、5年間は再申請できない。総会では「せっかく取った公益法人だから維持できないか」など反対意見も出たという。金原会長は「組織のつくり直しを優先させた」と説明した上で、選手強化に影響はないとの見方を示した。

 2012年4月に公益法人となったテコンドー協会は、昨年12月に資格停止処分にした正会員に議決権を与えなかったことが一般法人法に抵触するとして是正勧告を受けた。ことし4月には帳簿外で資金を管理するなど不適正な経理があったとして再び勧告されるなど問題が多かった。