<全国高校総体:水泳>◇最終日◇20日◇埼玉・川口市青木町公園総合運動場プール◇競泳、飛び込みほか

 女子100メートル平泳ぎ決勝で、小林明日香(秋田商1年)が1分10秒86の自己ベストで6位入賞を決めた。初の全国高校総体で表彰台には届かなかったが、五輪2大会連続出場の長崎宏子さん(40=日刊スポーツ評論家)が持つ秋田県記録まで0秒71差に迫る泳ぎで、五輪準強化指定の標準記録(1分11秒12)を突破した。

 「ポスト長崎」と期待される小林が、12年ロンドン五輪の準強化指定選手の権利を獲得した。予選7位通過の2コースから6位に食い込んだ小林は「スタートの反応もよくラスト20メートルから、しっかりと上げていくことができました。県記録を更新できなかったのはちょっと悔しいけれど、標準記録を切れたので良かった」と笑顔を見せた。

 長崎さんと同じ山王中出身で、秋田アスレチッククラブ所属。昨秋の秋田国体(少年B)で準優勝するなど、地元の期待は高まる一方だが「長崎さんのことは自分の生まれる前ですから、プレッシャーは感じません」とおおらかだ。

 もはや県記録更新は時間の問題だが、この日の決勝には小林を含む1年生3人が出場し、1位と3位で先着された。小林は「まだレベルの差はありますが、これから縮めていきたい。4年後(ロンドン五輪)を目標にしたい」と大きな夢を広げた。【佐々木雄高】