陸上女子走り幅跳びの日本記録保持者で、15日に挙式する北京五輪代表の池田久美子(27)が3日、浜松中日カーニバル招待陸上大会の表彰プレゼンターとして結婚発表後に初めて公の場に姿を見せた。今月末で6年間所属したスズキを退社するため、静岡とは一時お別れ。新しい環境で12年ロンドン五輪を目指す。

 イケクミが照れながら花束を受け取った。大会の最後に用意された、観客の前での結婚祝い。三重県出身の2歳年下の男性との結婚を発表後、初めて姿を見せた公の場で、大勢のファンから写真攻めにあい、祝福を受けた。「結婚は初めてで、今までは話を聞くだけの世界で…。これから競技者として大変になるけど、うまくメリハリをつけながら、楽しみにやっていきたい」。照れながら話した。

 今月末で、03年から6年間所属したスズキを退社する。「東北で育って、社会人になって静岡に来たけど、うなぎがおいしかった。気候が温暖で、人も温かくて(03年の静岡)国体が楽しかった。スズキに入社して、日本記録樹立もアジア大会の優勝もできた。感謝の気持ちがたくさんあります」と、ひとまずお別れとなる静岡に感謝した。

 今後の生活や練習の拠点は未定だが、12年ロンドン五輪を目指すことは、はっきりと宣言した。「まだゴールではない。ロンドンを目指す気持ちは変わらない。静岡には、大会で来ると思いますので」と言って、再訪問を楽しみにした。【今村健人】