正月の箱根駅伝にシード校として出場が決まっている東洋大の川嶋伸次監督(42)と川野祐司部長(32)が3日、元部員の小林和輝容疑者(20=1日付で退部処分)の痴漢逮捕の責任を取り辞任した。東洋大が、発表した。当面は佐藤尚、植村和弘両コーチが指揮を執る。

 この日、川嶋氏は都内の大学本部で大学側と話し合い、辞意を決意。大学広報を通じ「今回の件を重く受け止め、指導が徹底されていなかったこと、監督不行き届きであった責任を取ることにいたしました」と辞任理由をコメントした。

 陸上部側は既に2日から小林容疑者が属していた長距離部門のチーム練習の無期限自粛を決定。この日も短距離部門の部員は午後から埼玉県川越市内の大学構内の陸上競技場で練習を行ったが、長距離部門の部員は寮周辺を自主的に走るのみにとどまった。

 4日に東洋大関係者が小林容疑者と面会した後、5日に箱根駅伝を主催する関東学生陸上競技連盟に状況を報告する予定。同連盟関係者は「報告を受けた後の総会で(処分などの)結論を出す」と話している。箱根駅伝66回の出場を誇る名門が、不出場に追い込まれる可能性もありそうだ。