<全国高校駅伝男子>◇21日◇京都・西京極陸上競技場発着(7区間42・195キロ)◇47校

 仙台育英(宮城)が、2時間4分10秒で“納得”の2位に入った。連覇と通算最多タイの8度目の優勝こそ逃したが、4区までレースを引っ張り、6年連続の表彰台は確保した。

 昨年、大会史上初の「同タイム、着差あり」でねじ伏せた佐久長聖に、2分近く水をあけられての完敗。だがOBで全国初采配になった清野純一監督(24)は「大舞台でベストパフォーマンスした相手に敬意を表すしかない。折り返しまでは完全だった。選手たちは120点だと思う」と納得のレースを振り返った。

 まるで昨年のゴール地点からレースを継続するような展開だった。2年連続1区の上野渉主将(3年)が区間賞で、佐久長聖に2秒先着。全国デビューの横山雄太(1年)も1秒差で首位キープ。最大32秒差をつけ区間賞の3区ポールからタスキを受けた4区斉藤貴志(3年)は、差を縮められながらも首位をキープした。

 すべてはプラン通りのレース運び。だが5区で逆転されると、相手の背中は遠のくばかり。日本高校最高記録(留学生を除く)をマークした相手の力が、一枚上手だった。

 それでも監督同様、選手も納得ずくだ。上野主将は「(2時間)3分台を出せなかったことは少し悔いが残りますが、自分たちのレースができたことを誇りに思いたい」と胸を張った。2度目の連覇は逃したが、1年生2人が全国を経験。来年は、左アキレスけん痛で欠場した昨年の全国優勝メンバー山野友也(2年)と、今夏の全国高校総体3000メートル障害優勝のスティーブン・カルノ(1年)も残る。清野監督は「後輩たちに価値あるメッセージを残してくれた」と3年生たちをたたえた。【佐々木雄高】