<陸上:日本選手権>◇3日目◇27日◇広島広域公園陸上競技場

 夢の9秒台が、また現実味を帯びてきた。男子100メートル予選で、塚原直貴(24=富士通)が日本歴代4位の10秒09をマークした。5月の大阪GPで出した10秒13を0秒04更新。日本人として伊東、朝原、末続に続く10秒0台に突入した。「主役は僕なんで、福島さんや高平くんに持って行かれたくない」と強気に言った。

 気温が高く、追い風1・8メートル。男子100メートル予選で12人が自己ベストを更新した硬い高速トラックという好条件も重なった。日本陸連強化委員会の男子短距離テクニカルを担当する朝原氏は「好条件の時に(9秒台を)スパッと出してほしい。あっさり出すと、他の選手の記録もスパッと出るのではないか」と期待した。