陸上の男子400メートル障害で01、05年世界選手権銅メダリストの為末大(31=APF)が、来年2月に北京五輪以来約1年半ぶりとなるレースで復帰することを明かした。12日に都内で、親交のある卓球の松下浩二さんの引退パーティーに出席し「復帰は2月に米国でやっている室内大会。この時期は米国だけで十数大会やっているので、どれに出るかまでは決めてないけど、ハードルではなく400メートルで出る」と明言した。

 為末は昨夏の北京五輪400メートル障害で予選落ち後、左ひざの故障もあって長期休養していた。2月から練習拠点を海外に置き、米サンディエゴで再始動。今夏には全力で走ることができるまで回復し「今は痛みもない。4月とか5月の時点で今季は無理だろうと思っていたけど、来季に向けては順調」と、自然と笑みがこぼれた。

 来季は2月の室内大会を口火に、その後は本職の400メートル障害で5月の大阪GP、6月の日本選手権、欧州でのGPシリーズと精力的にレースに出場する予定だ。「来年はアジア大会(11月、中国・広州)が目標。再来年の(韓国)大邱の世界選手権も出たい。最後の2年間でグーンと上げていく」と、12年ロンドン五輪までのプランを語った。