<bjリーグ:浜松・東三河フェニックス91-95ライジング福岡>◇第14戦◇29日◇交流戦◇愛知・蒲郡市民体育センター

 東地区首位の浜松・東三河フェニックスは西地区2位のライジング福岡に91-95で敗れ、連勝街道は8で止まった。ウェンデル・ホワイト(25)ウィリアム・ナイト(30)の両エースが2人で77得点を稼いで追い上げたが、残る得点者は岡田慎吾(26)らわずか2選手。日本人選手がことごとく突破を許すなど空回りして、28日に8連勝で止めた相手に、同じ数字で連勝を止め返された。

 試合後、フェニックス控室前の廊下にまで、中村和雄ヘッドコーチ(HC=68)の怒号は響き渡った。「いいかげんにしろ!!」「何のために金をもらってるんだ!!」。10分以上も続いた怒声。すべてを吐き出したのか、その後の会見こそ冷静だったが「センターの外国人2人がまったく機能しなかった。大口(真洋)と太田和(利)も相手の日本人2人にやられて、メンバーチェンジもみんな裏目」とぶった切った。

 前半がすべてだった。福岡の日本人ガードにことごとくインサイドを突かれて崩壊。2点シュートを8割近い確率で決められ、リバウンドも10本差をつけられた。後半は最大19点差を両エースの驚異的な追い上げで、残り約30秒で2点差まで迫ったが届かなかった。コリンズ(25)とコーリ(26)のセンター陣は計6得点。大口と太田和は計45分の出場で無得点に終わり、大口は「僕が試合を壊した。好きなようにやられた」と責任を感じていた。

 前兆はあった。206センチの太田敦也(25)がインフルエンザの疑いで欠場。そのため、チーム構成上の理由で出場できなかったガードのウィルソン(24)が、試合前に不満をぶちまけてムードは最悪だった。それでも中村HCは「今日、初めて朝練をやめたら負けた。バカだよね、あいつらは。これで朝練は復活ってことだ」と笑わせつつ、最後は「日本人の守りとセンター陣の頑張り次第。でも、良くなるよ」と、選手を信じる言葉を投げかけた。【今村健人】