レスリング女子で世界選手権7度の優勝を誇る48キロ級の坂本日登美(29=自衛隊体育学校)が、新婚熱々パワーで金メダルに挑む。自衛隊体育学校は30日、埼玉県内でアジア大会代表選手の壮行会を開催。10月10日に結婚したばかりの坂本は「支える人がいるのは、安心感が違う」と照れた。

 夫は同僚の元レスリング選手で幼なじみの小原康司氏(28)。青森・八戸の実家同士は車で5分ほどの距離で、八戸工大一高では小原氏が1学年下と坂本は姉さん女房となる。「10年ぐらい友達付き合いで、今年に入って結婚を意識してつきあい始めた」。

 夫は12月末から“海猿”の海上自衛官になる。横須賀勤務となるため、自衛隊体育学校にいる坂本とは五輪までは別居。週末だけ、小原氏が同校のある埼玉・朝霞に足を運ぶ。「アジア大会は無理だけど、五輪には応援に来てほしい」。

 坂本の以前階級の51キロ級は五輪種目にはなかったため、今回が初の総合競技大会出場となる。「五輪につながる金メダルにしたい。結団式とかそわそわしそうです」と、初めて日本選手団公式服装のブレザーに袖を通し、新妻は笑顔いっぱいだ。【吉松忠弘】