男子テニスで日本のエースの錦織圭(22=日清食品)が、親戚である俳優の渡哲也(70)と初めて対面した。東日本大震災のチャリティーテニスが18日、都内で行われ、錦織が渡を招待。錦織は、元世界王者のヒューイットと対戦し敗れたが、テニス初観戦の渡はエースに「よしっ!」と気合を入れて応援した。

 その後、控室でテニス界のスーパースターと芸能界の重鎮の初顔合わせが実現した。「はじめまして」。錦織は渡から握手を求められると笑顔で応じた。13歳から米国で修行していたことを知った渡から「ホームシックにはならなかった?」と聞かれると「結構、大丈夫でした」。「両親も心配だったろうね。でもあなたは精神的に強いんだ」と感心しきりだった。

 錦織の母方の曽祖父と渡の祖母がきょうだい。10月の楽天オープンで錦織が優勝した時、渡が花と手紙を送り、そのお礼に錦織がこの日のチケットをプレゼント。初対面が実現した。「今年は充実した年だった。来年はトップ10を狙う」。今年最高の締めくくりで、錦織が世界への飛躍を誓った。【吉松忠弘】