12年ロンドン五輪の卓球女子団体戦銀メダリスト福原愛(24=ANA)の父武彦氏が膵臓(すいぞう)がんのため6日に死去していたことをマネジメント会社が16日に発表した。71歳だった。葬儀・告別式は近親者のみで行った。福原は東アジア競技大会に出場していたため、中国・天津で一報を受け取った。幼少期から「天才卓球少女」を支えてきた父だが、08年の北京五輪後は、1度も会っていなかったという。

 福原はこの日、世界卓球の会見に参加。「決勝で中国と戦い、ロンドン以上の結果を出したい」と意気込み、隣に座った石川と笑顔で言葉を交わすなど、いつもと変わらぬ様子だった。会見では父の死については語らず、会社を通じて「父がいなければ、私は生まれてくることもなかったですし、今の成長した私があるのも、多くの方々が応援してくださる環境があることも、父の影響によるものが少なくありません。そういったことについては、父に感謝しております」との書面を出した。