日本バスケットボール協会が、国際連盟(FIBA)から厳罰処分を受ける可能性が高まった。FIBAからは、現在2つある男子国内トップリーグの統一を迫られている。今月末の回答期限まで2週間を切った18日までに具体的な進展はない。国際試合出場停止などの厳しい処分は避けられない情勢だ。

 08年から統一を求められてきたFIBAから昨年12月に「イエローカード」を突き付けられた。危機感を強めた日本協会は2年後の統一を目指し、チーム名称から企業名を外す骨子案をまとめた。しかし、実業団リーグの流れを組む日本協会公認のナショナルリーグ(NBL)の企業チームが反発。プロのTKbjリーグとの話し合いは平行線が続く。

 ここにきて日本協会の統治能力が問われる事態も起きた。18日、日本協会が公認するNBLのつくばが運営会社の経営悪化でリーグ管轄になることを発表した。今季開幕前から経営危機がささやかれていただけに、bjリーグの阿部達也専務取締役は「今まで話し合いを続けてきたが、何も聞いていなかった。状況を知りたい」と戸惑いを隠せなかった。

 3人制の国際大会のために来日したFIBAのパトリック・バウマン事務総長も「何年も(統一を)言い続けている。企画書ばかりでなく実行してほしい」と日本協会への高まる不信感を口にした。日本協会は当初予定された23日だけでなく、29日も臨時理事会を開くことを決定。ギリギリまで調整を続けるが、企業名の有無という根本的な問題の対立だけに、事態の打開は難しそうだ。