ソチ五輪金メダリストの羽生結弦(19=ANA)がグランプリ(GP)シリーズ第6戦NHK杯(28~30日)の出場を決断した。今月上旬の同第3戦中国杯で全治2、3週間のケガを負ったが、26日に会場の大阪・なみはやドームで行われた非公式練習で気持ちを固めた。日本スケート連盟も、羽生専属の警備員を用意して大会に臨む。

 羽生のために、日本連盟が動いた。ホテルと会場の移動で、黒服を着た体格の良い男性2人がぴったりと羽生に連れ添った。公式バスにも一緒に乗り込み、周囲を警戒するように「ガード」していた。正体は専門の警備会社の警備員。ハリウッドスターの来日時などに護衛するプロで、日中関係が悪化する中で行われた12年中国杯でも、日本代表に同行していた。キックボクシング歴20年以上の猛者もおり、今大会の期間中は羽生のみを徹底的に守る。日本連盟の伊東フィギュア委員長は「こういう状態ですので、何かあってはいけないので」と説明した。