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2007年高校ラグビー特集


第87回全国高校ラグビー大会

大工大高・野上監督辞任、審判判定に抗議

大工大高フィフティーンに退任を告げる野上監督(右中)(撮影・上田博志)
大工大高フィフティーンに退任を告げる野上監督(右中)(撮影・上田博志)

 高校ラグビーの名門・大工大高(大阪)の野上友一監督(49)が2日、突然の辞任を表明した。今春から常翔学園へと校名変更が行われ、開催中の全国大会が現校名最後の全国舞台だったが、元日の3回戦で流通経大柏(千葉)に17-30で敗退。後進へ道を譲る意味が大きいが、同監督は流通経大柏戦で審判の判定に不満を示しており、抗議の意味もあって突然の辞任となった。18年間で花園に13度導いた名将は今後、兼任中の部長に専念。福谷厚コーチ(37)が新監督に昇格する。

 大工大高-流通経大柏戦のジャッジ問題について、大会の太田始審判委員長(57)は「まだ試合のビデオを見ていないので」とコメントを控えた。ただ、野上監督とは電話で意見交換しており「進言という形で受け止めている。参考にしたい」と話した。3日に、大工大高側から提出される同試合のDVDと質問書を見てから、今後の対応を検討することになる。

 5度目の全国制覇の夢は、後進に委ねることになった。高校日本代表も率いた経験のある大工大高の野上監督が就任18年目で身を引き、現在兼任中の部長に専念することを決めた。

 流通経大柏戦の敗戦から一夜明けたこの日、野上監督は大阪市内の同校グラウンドに集まった1、2年生を前に「新しい感覚を持った新しい人が陣頭指揮をとれば、チームがずっと良くなる可能性がある。監督を盛り上げていってくれ」と説明。続いてコーチだった福谷新監督が「突然で俺も不安は大きいけど、前を向いてやるしかない。全身全霊をかけてお前らを見ていく」とあいさつを行った。

 現校名での「ラスト花園」で優勝を目指した今大会は、流通経大柏に17-30で敗れた。数年前から、退任時期を考えていたという野上監督は「福谷コーチは11年間コーチをやってきた。十分に指導できる」と、1日夜に急きょ関係者に辞意を伝えた。

 結果的に校名変更の時期と合わせた形の監督交代となったが、自らの身を懸けて訴えたいこともあった。かねて全国大会での審判の質に疑問を抱いていた野上監督は、流通経大柏戦の判定にも大きな不満があった。「ビデオで見たけど、ひどすぎる。オフサイドじゃないのに反則をとられたりしていた」と、3日に「ミスジャッジ編集映像DVD」及び質問書を大会本部に提出する。

 「(反則を)やったもん勝ちじゃあかん。レフェリーはきっちりしてもらわないと。辞めるときに言うとかんと」。監督最後の仕事として、審判の質の向上を求めた。18年間で花園13度(日本一1度)に導いた名将は、ラグビー界全体の発展を祈り、今後は部長として後方支援する。【木村有三】

[2008年1月3日10時49分 紙面から]

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