ラグビートップリーグの開幕戦に勝利したヤマハ発動機は今日8日、東京・秩父宮ラグビー場でクボタと対戦する。現在、「リーグ屈指のボールキャリアー」に位置付けられるヘルウヴェ(28)が復帰し、フランカーで今季初出場する。

ヘルは、サンウルブズの一員として出場した6月のスーパーラグビーで右ももを負傷したが、今週から全体練習に合流した。ボールを持つと2人のタックラーをはじき返し、インゴールへ。瞬間、外国人選手たちが「ナイス、ウヴェ!」と叫び、ヘルの復活を喜んだ。16年に日本国籍を取得したヘル自身は「開幕には間に合わなかったけど、戻れてうれしい。ヤマハでアピールし、11月には日本代表戦に出たい」と言葉に力を込めた。

そんなヘルの姿に、清宮克幸監督(51)も「リーダーシップが出てきた」と目を細めている。事実、ヘルは全体練習後、CTBヴィイアミ・タヒトゥア(26)と、新加入でフランカーのプケタワ・ガーランド(21)を指導。ガーランドについて「スキルがないけど、ポテンシャルはすごいので、代表などで得たものを伝えたい」と話した。

対するクボタは、開幕戦でパナソニックと11-15の接戦を演じた。難敵になるが、ヘルは「サンウルブズの仲間と戦えるので楽しみです。ボールキャリーで貢献したい」と復帰戦に意欲を見せた。【大野祥一】