15季ぶりの優勝を目指す神戸製鋼が10トライの猛攻で5勝1分けの勝ち点25とし、1試合を残して決勝トーナメント(T)進出を決めた。レッドカンファレンス(紅組)首位を守り、同組3位以内が確定。12月1日からは紅組とホワイトカンファレンス(白組)の各組上位4チームによる、決勝Tを戦う。

今年の神戸製鋼はひと味違う。そう感じさせる前半の圧倒ぶりだった。元ニュージーランド代表(オールブラックス)の世界的SOダン・カーター(36=ニュージーランド)が左太もも裏の故障から3戦ぶりに実戦復帰。7本のゴールキックを全て成功させて14点を稼いだだけでなく、巧みな仕掛けとパスで前半の6トライを演出した。

「BKが多くのトライを取ったけれど、トライの要因はFW。我々のFWがいいプレーをしたことにより、BKの突破が生まれた」

スーパースターからそう評されたFWも奮起。ミスでの自滅が目立ち始めた49-23の後半23分には、左中間スクラムを押し込んで、スクラムトライ。FW、BK一体となった攻撃で優位に試合を進めた。

それでも防御面で後半に甘さが出たこともあり、デーブ・ディロン・ヘッドコーチは「自分自身(優勝について話すのは)早すぎると考えている。来週のNEC戦に向けて、しっかりとプレビューしたい」と勝ってかぶとの緒を締めた。カーターは「どのチームも強い。毎週、毎週のパフォーマンスに集中したい」。次節20日のNEC戦(ノエスタ)をステップとし、真価が問われる戦いへと進んでいく。