ラグビーのトップリーグで15季ぶり優勝を目指す神戸製鋼は、20日にNECを本拠地ノエスタで迎え撃つ。

18日は神戸市内で実戦形式を含んだ練習を実施。20日は16年に胆管細胞がんで死去したOB平尾誠二さん(享年53)の命日で、16年度まで主将を務めたフランカー橋本大輝(31)は「この日付(で試合が行われるの)は何かがある。5年間キャプテンをして、それが終わってからは平尾さんのために(プレーを)続けているところがある」。主将とゼネラルマネジャー(GM)という間柄で、生前の平尾さんと誓い合った優勝の実現に思いを込めた。

現在の神戸製鋼はレッドカンファレンス(紅組)首位。2位トヨタ自動車との勝ち点は3差で、NEC戦に勝利すれば同組1位通過が決まる。1位となれば、準々決勝はホワイトカンファレンス(白組)4位との対戦。古巣NECとの戦いに臨むデーブ・ディロン・ヘッドコーチは「(1位通過)できる状況に持ってきているので、そのまま終わらせたい」と力を込めた。

今節は右足かかとを痛めて離脱していたWTB山下楽平(26)が3戦ぶりに復帰。緑の髪のトライゲッターには1年目を終えたオフ、左膝半月板を痛めて手術した際に、平尾さんが病院まで見舞いに来てくれた思い出がある。山下楽は「神戸製鋼にも、日本ラグビー界にも、貢献されている人。それがあって、僕らのチームがあり、素晴らしい環境でラグビーができている」。三回忌に迎える一戦へ「チームに勢いを与えるプレーをしたい」と意気込んだ。