チームの「大黒柱」が復帰した。ラグビー日本代表候補は15日、国内での強化試合2試合に向け、千葉・浦安市で合宿を再開した。3月末のニュージーランド遠征を恥骨痛により参加しなかったフランカーのリーチ・マイケル主将(30=東芝)が約3週間ぶりに合流。27日に東京・秩父宮で行われるウェスタンフォース(オーストラリア)戦での実戦復帰を目指す意向を示した。

約3週間ぶりに合流したリーチは、全体練習には参加せず、ストレッチなどの軽めのメニューで調整した。負傷後、初めて本格的に走り、ボールの感覚を入念に確認。リーチは練習後、「9割は治った。明日の朝、変化がなかったら継続して量を上げていく」と完全復調へ、順調な回復ぶりをアピールした。

「焦りは禁物」と言い聞かせ、20日のスーパーラグビーのハリケーンズ(ニュージーランド)下部チームとの強化試合には出場せず、27日のウェスタンフォース戦での実戦復帰を目指す。

恥骨痛は、トレーニングでの「追い込み」が原因だった。ジョセフ・ヘッドコーチは5カ月後のワールドカップ(W杯)に向けて基礎体力の向上を掲げ、リーチは腹部にバーベルを乗せて上下させる「ヒップスラスト」で300キロを持ち上げて痛めたという。しかし、今回のけがもプラスに捉え「けがしたことでケアやトレーニングの仕方を学んだ。30歳になって老けたし、筋力をつけるのではなく、今ある力をいかすことが重要であることが分かった」。23年フランス大会も目指すことを示唆し、大人の色気が増した肉体で勝負することを誓った。【峯岸佑樹】