ラグビー日本代表が、“14秒”にこだわる。日本代表は22日、パシフィック・ネーションズカップ(PNC)初戦のフィジー戦(27日、岩手・釜石)に向けて、盛岡市で調整を行った。

プロップの稲垣啓太(29=パナソニック)は、攻守の切り替えが日本の生命線だと力説し、切り替えの時間について「おおよそ14秒」と説明。ボールを相手に奪われて攻撃から防御へ移行する際、相手が3回攻めてくるまでに約14秒かかるという。その3回目の攻撃を防ぐことができれば「だいたいキックで展開してくる。3フェイズを抑えるのが大事」と話した。

攻守の切り替えについて、同代表は多くの練習時間を割いてきた。しかし攻撃から防御への切り替えにはまだ課題があるという。密集に絡むFW陣は、切り替えに気づく反応がBKに比べると遅い。そこで7月中旬まで行われていた宮崎合宿で、切り替わった際の新コールを作ったという。どういうコールかは秘密にしたが「格段に早くなった。そのコールが聞こえたら、どんどん伝達していくようにしている」と自信を得た。「仮想W杯」と意気込むPNCで、素早い攻守の切り替えを見せる。【佐々木隆史】