日本が5トライを奪い、トンガを圧倒した。前半に3トライを決めて流れをつかむと、トンガが得意とする肉弾戦でも真っ向勝負。相手を1トライに抑え、2連勝を飾った。

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日本は素晴らしい守備をみせた。5トライを奪った攻撃も見事だが、失トライ1は評価できる。フィジー戦に続いて相手の攻撃を封じ込めたのは、BK陣の力も大きい。フィジーに続いて、トンガも攻め手をなくしていた。これが快勝の大きな要因だ。

タックルも大切だが、守備では「マークしている相手にボールを触らせない」ことがカギになる。WTB松島幸太朗らTB陣は、マークする選手との距離感が抜群。相手はパスもできず、キックもできずに判断ミスで自滅した。選手たちが考え方を共有し、有機的に動けるからこそ可能な守備だ。

ただ、アイルランドやスコットランドなど格上のチームは苦しくなった時に戦況を打開できるほどキックの精度が高い。トンガ戦と同じ守りを強豪相手にできるかは分からないが、少なくとも強豪の攻撃を封じ込む可能性があることは見せてくれた。(日刊スポーツ評論家)